独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は11月19日、パソコンに偽のウイルス感染警告を表示させるサポート詐欺への注意喚起を発表した。(記事はこちら)
【お届けするニュースはサイバーセキュリティ専門ニュースサイト「ScanNetSecurity」の提供でお送りしています。】サポート詐欺への注意喚起が出されています。偽の警告画面を閉じる方法や、サポート詐欺に海外の電話番号が使われる理由について説明します。
今回の注意喚起は、パソコンに偽のウイルス感染警告を表示させるサポート詐欺に関するものです。対策として、パソコンに突然表示されるウイルス感染の警告は偽物の可能性を疑うことや、絶対に電話をしないこと、もし、電話をしてしまった場合は相手のウソにだまされないようにすることが挙げられています。また、パソコンに偽のセキュリティ警告が表示された場合は、偽の警告画面を閉じるだけで対処できるということです。
偽の警告画面を閉じる方法として、落ち着いて警告画面を閉じてみて、難しい場合はOSを再起動することが挙げられています。
偽のセキュリティ警告画面が表示された際に、電話をかけていない場合、まずは、落ち着いて警告画面を閉じる方法と、それでも難しい場合は、再起動する方法がIPAから提供されています。具体的には、キーボードのESCキーを3秒程度長押しするとフルスクリーン状態が解除され、画面右上の「×」ボタンが表示されるのでクリックして画面を閉じるか、ESCキーを長押ししても「×」ボタンが表示されない場合は、【Ctrl】【Alt】【Delete】キーを同時に押して、表示された画面から再起動を選択することが有効です。
IPAによると、偽のセキュリティ警告は画面を埋め尽くすように次々と表示され、あわててキャンセルボタンなどをクリックすると、偽の警告が画面全体に広がるフルスクリーン表示に変わり「×」ボタンが非表示となり、パソコンのスピーカーからは「今すぐサポートセンターに電話してください」といったアナウンスが流れ続け、被害者を焦らせて電話をかけさせるための細工がなされているということです。
サポート詐欺に海外の電話番号が使われる理由として、追跡の困難さや、電話番号の類似性が挙げられます。
IPAによると、偽のセキュリティ警告に表示される電話番号は国内の通信事業者が提供する050番号が悪用されていましたが、2023年8月ごろから北米に国際電話をかけさせる0101で始まる電話番号に変化しているということです。
国際電話の場合、地理的な違いと、その取得の難易度から、日本の電話番号に比べて、発信元の特定が難しく、捜査が困難になる場合があります。また、犯人が海外にいる場合、日本の警察が直接捜査を行うことが難しく、被害者は直接的な損害賠償を請求することも困難になる可能性があります。
また、「0101」で始まる番号は、日本のフリーダイヤル「0120」や「0800」と見た目が似ているため、国際電話であることに気づかれにくいという特徴を狙ったものであることも考えられます。フリーダイヤルのように見せかけることで、安易に電話をかけてしまう被害者が増え、サポート詐欺の被害が拡大する可能性があります。
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