こちらの記事は、セキュリティ専門家の松野によるニュース解説ラジオ「今日の10分セキュリティラジオ」の放送内容を文字に起こしご紹介しています。
独立行政法人 情報処理推進機構は10月27日、2021年7月から9月の第3四半期における「サイバー情報共有イニシアティブ運用状況」と、付録として「Excel-DNAを悪用したExcelアドインファイルのウイルス」を公開した。(記事はこちら)
【お届けするニュースはサイバーセキュリティ専門ニュースサイト「ScanNetSecurity」の提供でお送りしています。】国のセキュリティ機関からサイバー攻撃やコンピュータウイルスに関する情報が公開されています。最近のサイバー攻撃で使われている手口やコンピュータウイルスについて説明します。
今回の資料は、製造業を中心とした情報共有の場であるJ-CSIPの参加組織から国のセキュリティ機関であるIPAに情報提供された、不審メールや不正通信、インシデントなど、サイバー攻撃に関して情報共有がなされています。 具体的には、
について情報共有されています。そのなかでも、「Excelアドイン形式のファイルが添付された不審メールの情報提供」があり、IPAではExcelアドインファイルを解析、比較し得た攻撃者の環境や攻撃手法についての知見を付録で紹介しています。
個人が不正なサイトにアクセスしてしまわないためには、自分がアクセスしているサイトに違和感がないか常に気を付けることや、パソコン自体でのセキュリティ対策が必要です。
Onionドメインとは、The Onion Routerの略称であるTorの匿名化された接続経路でのみアクセス可能なドメインです。「.onion」で終わる長いドメイン名が特徴で、一般的なブラウザではアクセスできず、他のドメインより高い匿名性が提供されていると言われています。
今回のインシデントでは、Googleで発見したサイトへ訪問したところ、意図しないOnionドメインのサイトへの通信が発生し、セキュリティソフトによって検知したということです。企業のネットワーク通信は管理者がProxyなどを使って制御できるため、Onionドメインなど不正なサイトへのアクセスを禁止することが可能です。
Onionドメイン自体が不正なサイトとは限らないのですが、意図せず不正なサイトにアクセスしないためには、いつもアクセスしているサイトであっても違和感を感じないか気を付けることが必要です。パッと見では分からない状態になっていることが多いようですが、少しでも違和感を感じたらブラウザを閉じて様子を見ることが必要です。
また、個人の場合はパソコン自体、つまりエンドポイントでセキュリティ対策をすることが必要です。一般的には自宅ネットワークの通信を制御することは難しいため、ブラウザでアクセスしたドメインが不正なサイトにつながっていないか、パソコンにインストールしたセキュリティ対策にドメインやURLを監視する機能があれば、役に立つかもしれません。
少し技術的な内容になりますが、Excel-DNAを悪用したExcelアドインファイルのウイルスについて説明します。
様々なマルウェアが日々現れている状況ではありますが、このような情報を今後も皆さんと共に共有していきたいと思っています。
今日の10分セキュリティラジオにて毎週月・水・金にセキュリティの最新ニュースを取り上げ解説を行っています。隙間の時間の情報収集にぜひお役立てください!
お見積り・ご相談など、お気軽にご相談ください
サイトTOPへ