こちらの記事は、セキュリティ専門家の松野によるニュース解説ラジオ「今日の10分セキュリティラジオ」の放送内容を文字に起こしご紹介しています。
日本アイ・ビー・エム株式会社は3月8日、「IBM X-Force脅威インテリジェンス・インデックス2022」を発表した。(記事はこちら)
【お届けするニュースはサイバーセキュリティ専門ニュースサイト「ScanNetSecurity」の提供でお送りしています。】グローバルな脅威動向について情報提供されており、2021年に最も攻撃を受けた国は日本であったということです。世界情勢が不安定になる状況で、ITの世界でセキュリティ情報をどのように取り扱うべきかについて説明します。
今回のレポートは、2021年に世界各地で収集されたデータに基づき、グローバルな脅威動向や、組織に最も関連性の高い脅威について情報が提供されています。同レポートによると、ランサムウェアは2021年に観測された攻撃手法の中でトップを維持しており、攻撃者が活動を停止したり、ブランド名を変更するまでの平均寿命は17ヶ月であったということです。
2021年に最も攻撃対象となったのは、長年上位であった金融・保険業界に取って代わり製造業が23%であったと発表されています。2021年に全世界で観測した攻撃のうち4件に1件以上がアジアで発生し、最も攻撃を受けた国は日本であったということです。
パッチとは、ソフトウェアを修正することを目的としたプログラムです。ソフトウェアをリリースした後に、機能を追加したり、セキュリティを含めた問題を改善する際に、必要最小限のプログラムを提供して、ソフトウェアを部分的に修正するために使用されます。パッチの語源は「あて布」からきているとも言われており、パッチを適用する作業を「パッチを当てる」などと言われる場合があります。
例えば、Aさんがとても気に入っていた服がほころびてしまったとします。そのまま着ていると、かっこ悪いし恥ずかしいし、季節によっては寒くて具合が悪くなってしまいます。ただ、丸々1着を買い替えるにはお店に行かなければいけないし、お金もかかってしまいます。そこで、Aさんは、ほころびた箇所にあて布をすることで、お気に入りの服を買い替えることなく、おしゃれに不具合も直してしまうことができるかもしれません。
今回の場合、Aさんが開発者で、あて布がパッチになります。仮に、システムのほころびである脆弱性が存在していれば、セキュリティパッチで不具合を修正することができるということになります。
脆弱性や脅威情報に気が付くためには、世界中で日々公表されるセキュリティ情報を逐次収集する必要があります。その中でも、自分が守るべき情報資産に関連するセキュリティ情報を可視化することが必要です。
今回は、パッチの概要とセキュリティ情報の取り扱いについて説明しました。セキュリティ対策としてまずやるべきセキュリティ情報の収集と管理について、我々は無償のセキュリティマネジメントシステムS4を現在も開発中です。まだ完成までは時間がかかりそうですが、いつの日か皆さんにも使っていただける日を目指して、頑張って開発を続けたいと思っています。
今日の10分セキュリティラジオにて毎週月・水・金にセキュリティの最新ニュースを取り上げ解説を行っています。隙間の時間の情報収集にぜひお役立てください!
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