こちらの記事は、セキュリティ専門家の松野によるニュース解説ラジオ「今日の10分セキュリティラジオ」の放送内容を文字に起こしご紹介しています。
経済産業省は5月10日、「OSSの利活用及びそのセキュリティ確保に向けた管理手法に関する事例集」を拡充し、公開した。(記事はこちら)
【お届けするニュースはサイバーセキュリティ専門ニュースサイト「ScanNetSecurity」の提供でお送りしています。】オープンソースソフトウェアOSSを利活用するに当たって留意すべきポイントについて取りまとめられた資料が公開されています。OSSがどのように利活用されているかの事例を踏まえて、セキュリティで気を付けるべきポイントについて説明します。
今回の資料は、OSSの管理手法等に関して参考になる取組を実施している企業へのヒアリング等の結果を取りまとめ、OSSを利活用するに当たって留意すべきポイントが整理されています。同事例集にヒアリング調査が掲載されているのは、トヨタ自動車、ソニー、オリンパス、日立製作所、デンソー、サイボウズ、ヤフーなど匿名企業も含む全20社で、その他公開文献の調査から収集した海外事例3件も掲載されています。
サプライチェーンにおけるOSSの使用について、資料の中で取り上げられている内容を引用しながら説明します。
セキュリティ関連のOSSとして、アンチウイルスのClamAVや、IDSのSnortが有名です。その他にも、システムの一部にOSSを利活用しているセキュリティ製品は数多くあります。
ClamAVとは、オープンソースで提供されているアンチウイルスです。メールの配送経路でウイルススキャンを行うことを主な目的としており、WindowsだけでなくLinuxでも動作することから、様々なシステムで利活用されています。
Snortとは、オープンソースで提供されている不正侵入検知システムです。1998年にリリースされた後に、2013年には主体となる組織がシスコシステムズ社に買収されましたが、現在もコミュニティと共同で開発が続けられています。
その他にも、製品の一部としてOSSが利活用されている場合があります。特に、Webの管理画面を提供するために、複数のOSSが利活用されている場合が多く見られます。しばしば、OSSの脆弱性が発見されることで、セキュリティ製品のアップデートが必要とされることとも、これらの背景が関係しています。
今回は、OSSのセキュリティで気を付けるべきポイントについて説明しました。我々が開発しているセキュリティサービスのS4も、お金がなくてもセキュリティ対策ができる社会を実現したいという思想は、OSSに近いものがあるかもしれません。社会課題としてのセキュリティに今後も真剣に向き合っていきたいと思ってます。
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