こちらの記事は、セキュリティ専門家の松野によるニュース解説ラジオ「今日の10分セキュリティラジオ」の放送内容を文字に起こしご紹介しています。
三井住友海上火災保険株式会社は9月14日、「スマホ、パソコンのサイバーセキュリティ等に関する調査」の結果を発表した。(記事はこちら)
【お届けするニュースはサイバーセキュリティ専門ニュースサイト「ScanNetSecurity」の提供でお送りしています。】サイバーセキュリティの認知度について、若い世代が低い傾向にあるということです。サイバーセキュリティについて改めて触れるとともに、基本的なサイバーセキュリティの対策について説明します。
今回の調査では、2日間にわたって全国の20代から60代の男女1,000人を対象にインターネット調査を実施しています。結果として、「サイバーセキュリティ」という言葉を「知っている」と回答したのは5割弱に留まり、特に20代が32.7%、30代が36.6%と若い世代が低い傾向となりました。
また、プライベート使用のスマホ、パソコンのサイバーセキュリティ対策は全体で7割が対策を行っていると回答しましたが、60代が81.9%に対し、20代が58.5%と世代間の差がありました。対策としては、「セキュリティソフト・システムの導入」が35.9%、「ソフトウェアの定期的な更新」が32.5%であったということです。
サイバーセキュリティのサイバーはコンピュータやインターネットを表しますので、サイバースペースはコンピュータやインターネット上に構築された空間を意味します。セキュリティは安全を表しますので、サイバーセキュリティはコンピュータやインターネット上の安全を意味します。
例えば、Aさんがスマホに写真を保存していたとします。Aさんは誰かに写真を削除されては困るのではないかと思われます。そのために、スマホを勝手に操作されないように、パスワードや指紋認証、顔認証を設定して、勝手に写真を消されないように対策することができます。また、Aさん本人が間違えて写真を削除してしまうことも考えられますので、バックアップを取得しておけば、削除してしまった写真を復元することができるかもしれません。
このように、攻撃者やマルウェア、人為的なミスも含めて、コンピュータやインターネット上の脅威となりうる原因へ対策することで、安全を担保することをサイバーセキュリティと呼ぶことが多いようです。
基本的なサイバーセキュリティ対策として設定の見直しが挙げられます。特に、提供されているセキュリティ機能が有効になっているか確認しましょう。
対策として挙げられている「セキュリティソフト・システムの導入」は追加でサイバーセキュリティ対策を行うもので、100点を120点に上げるイメージである一方で、「ソフトウェアの定期的な更新」は80点や50点を100点に戻すイメージに近いと考えられます。
ソフトウェアの更新ができずに80点である状態を、セキュリティソフトの導入で100点を維持する、というような選択肢が取られることも考えられます。また、50点を下回ると実際にサイバー攻撃の被害を受ける可能性が高いという定量的な考え方を取り入れることもできます。
その中で、設定の見直しは100点に戻すイメージに近いということができます。例えば、スマホのパスワードが0000のような50点以下の状態だと、自分以外の人がロックを解除できてしまうかもしれません。推測できない文字列に変えることで、100点に近づけることが期待できます。また、指紋認証や顔認証の機能を有効にすることで、さらに上の点数を期待することができます。
今回は、サイバーセキュリティと基本的な対策についてお届けしました。1人1台のスマホが当たり前になりつつありますので、サイバーセキュリティは誰にとっても身近な存在になりました。これを機に皆さんも、お手元にあるスマホのサイバーセキュリティについて、見直してみてはいかがでしょうか?
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