こちらの記事は、セキュリティ専門家の松野によるニュース解説ラジオ「今日の10分セキュリティラジオ」の放送内容を文字に起こしご紹介しています。
投資運用を行うレオス・キャピタルワークス株式会社は10月26日、同社代表取締役 会長兼社長を装ったなりすまし広告への注意喚起を発表した。(記事はこちら)
【お届けするニュースはサイバーセキュリティ専門ニュースサイト「ScanNetSecurity」の提供でお送りしています。】皆さんの目にも多く触れるようになった、インターネット広告が悪用されることで発生するインシデントに関する話題です。今回は、インターネット広告が悪用された際の被害と、その対策について説明します。
今回のインシデントでは、なりすまされた同社の代表取締役会長兼社長を装った広告がソーシャルメディア上に掲載されました。なりすまし広告には「取引策略を教える」「情報を無料で提供する」等の広告文が記載されているようです。
対策として、なりすまし広告を発見次第、運営会社に報告する等の対応を行なっています。また、ユーザに対しては、広告にあるURLのクリックや個人情報の入力などを行なわないよう注意を呼びかけています。
テレビやラジオ広告との違いとして、インターネット広告には、その内容が事前にチェックされない場合があることが挙げられます。
例えば、テレビ番組で商品などを紹介する際、実際に番組が放送される前に、内容のチェックは必ず行なわれているかと思います。「内容をチェックしてから情報を発信する」というのが通常になっていますが、インターネット広告については必ずしもそのようにはなっていないようです。
理由として、広告のチェックはAIや機械学習で自動化されている場合があり、不適切な内容の広告も、チェックをすり抜けて掲載されてしまう場合があります。過去にも、インターネット広告が悪用されてフィッシング詐欺の誘導に利用された事例も確認されています。
今までのフィッシング詐欺と同様に、自分の目で安全を確認してからWebサイトへアクセスすることが必要です。
過去にもこのブログで取り扱った内容のおさらいにもなりますが、ドメイン名が正しいか、URLの横に鍵マークが表示されているか、組織名が正しいか、これらを確認して総合的に判断した上で、Webサイトの内容に不審な点があればアクセスするのを一旦見送りましょう。
特に、銀行やECサイトなど、金銭がかかわるWebサイトへアクセスする際には注意が必要です。
今回は、インターネット広告が悪用された際の被害と、その対策についてお届けしました。
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