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SHIFT SECURITY セキュリティの学び場 技術や仕組み VPNとは?仕組み・利用シーン・メリットとデメリットを紹介

VPNとは?仕組み・利用シーン・メリットとデメリットを紹介

VPNとは?仕組み・利用シーン・メリットとデメリットを紹介
目次
  • VPNとは
  • VPN接続の仕組み
  • メリット・デメリット
  • まとめ

VPNとは

VPNは、Virtual Private Networkの略称で、直訳すれば「仮想の内部ネットワーク」を意味します。VPNではインターネット上に仮想的なトンネルを構築し、そのトンネルを経由して通信を行うことで、端末や拠点間を安全なプライベートネットワーク(内部ネットワーク)で繋ぐ技術です。

一般的なインターネット接続では、HTTPS(暗号化されたWebブラウジング)やSSH(暗号化されたリモートシェル)など、プロトコル毎に暗号化する必要があります。一方、VPNではネットワーク間を暗号化されたトンネルで接続するため、そこを通るあらゆる通信を暗号化で保護することができます。

VPNは、あたかも専用線を使っているかのような通信環境を提供するため、「仮想専用線」と呼ばれることもあります。

VPN接続の仕組み

VPN接続にはトンネリング・カプセル化・暗号化・認証という4つの主要な技術が関わっています。

トンネリング

インターネット上に仮想的なトンネルを構築する技術です。このトンネルは、VPNサーバーとVPNクライアントの間だけに存在し、外部からは見えないようになっています。

カプセル化

トンネル内で通信するデータを別のデータで包んで送受信する技術です。カプセル化によってデータの内容を外部から隠蔽し、セキュリティを向上させることができます。

暗号化

データを秘匿化して送信する技術です。VPNでは、カプセル化されたデータを暗号化して送信することで、第三者に内容を解読されないようにします。

認証

VPNサーバーへの接続を許可するかどうかを判断する技術です。VPNでは、ユーザまたはデバイスが許可された正当なアクセスかどうかを確認します。確認できなければ通信は成立しません。認証によって不正アクセスを防止します。

メリット・デメリット

VPNには、以下のようなメリットがあります。

セキュリティの向上

通信データを暗号化することで、盗聴や改ざんから守ることができます。これにより暗号化されていない公共Wi-Fiでも、安全に通信することができます。

プライバシーの保護

インターネットサービスプロバイダ (ISP) や政府機関などの第三者による監視や追跡といった情報の収集を防ぐことができます。

リモートアクセス

物理的な距離に関係なく擬似的なLANを構築することができます。VPNを利用することで社内ネットワークに安全にアクセスすることができるのです。

VPNには、以下のようなデメリットもあります。

ネットワークの可視性低下

通常、内部ネットワークは物理的に結線された範囲に限定されます。VPNを利用することで物理的に見えない機材やネットワークも内部ネットワークにアクセスできるため、可視性が低下する恐れがあります。

境界防御の侵害

通常、内部ネットワークはネットワーク境界によりインターネットからのアクセスが制限されます。VPNはこのネットワーク境界を超える技術であるため、VPNにセキュリティ上の問題があると境界防御を超えてセキュリティを侵害されます。

利用シーン

VPNは、以下のような場面で利用されています。

・リモートワーク
自宅やカフェなど、社外から社内ネットワークにアクセスする

・旅行
海外に旅行中に自宅ネットワーク(スマートホーム機器等)を制御する

・地理的制限の回避
国や地域によるインターネットの制限や検閲を回避する

まとめ

VPNは、セキュリティやプライバシーを重視する人にとって、非常に有用なツールです。メリットとデメリットを検討し、ご自身の利用シーンに合ったVPNを選ぶことで、安全かつ快適な通信を実現することができます。

この記事の著者 小坂 善彦

2019年に株式会社SHIFT SECURITYに入社。各種脆弱性診断業務を経験した後、現在はスマートフォンアプリ診断手法の標準化とスマートフォン関連の技術調査を担当する。

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