こちらの記事は、セキュリティ専門家の松野によるニュース解説ラジオ「今日の10分セキュリティラジオ」の放送内容を文字に起こしご紹介しています。
Google は6月7日、Google セキュリティチームがどのように Reporting API を使用して潜在的な問題を検出し、実際の問題を特定しているか、同社ブログで発表した。(記事はこちら)
【お届けするニュースはサイバーセキュリティ専門ニュースサイト「ScanNetSecurity」の提供でお送りしています。】Reporting APIをどのように活用しているかについて発表されています。新たなウェブ標準であるReporting APIの概要や、セキュリティ対策へどのように活用できるかについて説明します。
今回のレポートは、Google セキュリティチームがどのように、新たなウェブ標準である「Reporting API」を使って潜在的な問題を検出し、実際の問題を特定しているかを紹介しているものです。同様のアプローチで簡単にレポートの処理や対策ができるよう、オープンソースのソリューションも紹介しています。
Google セキュリティチームでは、デベロッパーが違反レポートのノイズを除外できる技術の中から、特に役立つ技術として「根本原因に注目する」、「環境情報を活用する」、「違反をソースコードにマッピングする」、「独自のソリューションを確立する」の項目に分けて解説しています。
Reporting APIは、様々な利用者のブラウザからデータを収集し、レポートとしてまとめるための仕組みです。
本番環境で発生した問題は、利用者のブラウザでしか確認できない場合があります。理由として、利用者のネットワークやデバイスが実際にどのような状態になっているかわからないことが挙げられます。よって、開発者が問題を解決するためには、利用者のブラウザから直接問題を収集して、分析することが求められます。
Reporting APIでは、本番ウェブサイトにアクセスするブラウザで発生する問題をレポートする汎用的な仕組みを提供しています。具体的には、HTTP ヘッダーでエンドポイント URL を指定するだけで、ブラウザはレポートをエンドポイントに自動転送し始めます。また、提供されるレポートでは、世界中のユーザーのブラウザで発生するセキュリティ違反や、まもなく非推奨になる API などの問題が詳しく説明されています。
Reporting APIの具体的なメリットとして、手動でデータを集計する必要がなくなり、データ収集の自動化をすることで効率化が図れます。また、必要に応じて、独自のレポートを作成してデータを分析することで、実際の問題を抽出して解決できる場合があります。
Reporting APIは、セキュリティ対策の強化やセキュリティ意識の向上にも活用することができます。
APIが出力するレポート結果に基づいて、脆弱性対策やセキュリティ設定の改善を効率的に進めることができます。具体的には、出力されたレポートを分析し、クロスサイトスクリプティングの脆弱性が存在するWebページを特定して修正することが可能となる場合があります。
また、収集したデータを分析することで、組織全体のセキュリティ状況を可視化し、従業員のセキュリティ意識向上に役立てることができます。具体的には、定期的に作成したレポートを経営層や従業員に共有することで、セキュリティ意識を向上させることが期待できます。
今日の10分セキュリティラジオにて毎週月・水・金にセキュリティの最新ニュースを取り上げ解説を行っています。隙間の時間の情報収集にぜひお役立てください!
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