奈良県斑鳩町は10月3日、斑鳩町立図書館システム構築業務におけるランサムウェア感染について発表した。(記事はこちら)
【お届けするニュースはサイバーセキュリティ専門ニュースサイト「ScanNetSecurity」の提供でお送りしています。】システムの導入作業中にランサムウェアへ感染したことで、システムが利用できなくなってしまったということです。今回は、サイバー攻撃を受けやすいタイミングと、ランサムウェアに感染してしまった場合の有効な対策について説明します。
今回のインシデントは、運用開始に向けて委託していた図書館システム構築業務において、システムが利用できなくなくなったものです。
委託先が管理するシステムのサーバ内でデータ等が暗号化され、ランサムウェアに感染したことが挙げられています。
対策として、さらなる攻撃を防ぐために、図書館システムと外部とのネットワークを遮断しており、インターネット閲覧端末等の利用など一部サービスを中止しています。
原因究明と被害範囲の特定を進めるとともに、再発防止とシステム復旧作業に取り組んでいるということです。
サイバー攻撃を受けやすいタイミングとして、休日や夜間、大規模イベント前やその最中が挙げられます。
攻撃者は被害者が手薄になる状況を狙ってサイバー攻撃を仕掛けます。具体的には、人員が少なく、対応が遅れる可能性が高い休日または夜間の時間帯や、システムへの負荷が増大し、セキュリティ対策が疎かになりがちな大規模イベント前や、その最中が挙げられます。
その他にも、新しい脆弱性が発見される可能性があるシステムアップデート直後や、経営統合や買収時のシステム統合や変更に伴い、セキュリティの整合性が取れなくなる可能性を狙って、サイバー攻撃が行われる場合があります。
ランサムウェアに感染してしまった場合の対処として、感染端末の隔離は有効な対策ですが、まずは冷静に状況を把握した上で、バックアップからのデータ復元やシステムの復旧を行うことが必要です。
まず、パニックになると、適切な判断ができなくなるので、冷静さを保って行動することが必要です。その上で、感染した端末をネットワークから速やかに切り離し、他の端末への感染拡大を防ぎます。もし、USBメモリなどの外部記憶媒体を使用していたら接続を中止し、ランサムウェアが外部に拡散するのを防ぎます。
その後、どのファイルが暗号化されているか、ランサムウェアがどのようなメッセージを表示しているかなどを確認します。感染経路を特定するために、直近に行った操作などを振り返ることも必要です。
ランサムウェアの種類や特徴、最新の対策情報などを収集し、状況を正しく把握できたら、感染前に作成したバックアップデータがあれば、データの復元を試みます。バックアップデータがランサムウェアに感染して暗号化されていないことを確認し、慎重にシステムの復旧作業を行いましょう。
1日10分で、気軽にセキュリティの知識を深めることができます。放送は月曜・水曜・金曜の朝7時15分です。
お見積り・ご相談など、お気軽にご相談ください
サイトTOPへ