こちらの記事は、セキュリティ専門家の松野によるニュース解説ラジオ「今日の10分セキュリティラジオ」の放送内容を文字に起こしご紹介しています。
株式会社ソリトンシステムズは2月7日、「日本人のパスワードランキング2021」を公開した。(記事はこちら)
【お届けするニュースはサイバーセキュリティ専門ニュースサイト「ScanNetSecurity」の提供でお送りしています。】日本人が使っていた漏えいパスワードを分析した結果について公表されています。リスナーの皆さんも1つは使っているであろうパスワードで、危険なパスワードと安全なパスワードについて説明します。
今回の調査は、インターネットに公開されている漏えいリストなどの情報から、日本人が使う危険なパスワードランキングがまとめられています。なお、パスワードの捜索範囲にダークウェブが含まれていないことから、検索すれば誰でも到達することができるデータから分析した結果であると言えます。
また、本レポートは日本人の漏えいパスワードのランキング分析を通じて「誰でも予想がつく最悪のパスワード」を周知することを目的に作成されているということです。
日本人が使う危険なパスワードの1位は「123456」2位は「password」3位は「000000」です。どれも推測できそうな簡単なパスワードですが、それぞれの特徴について説明します。
まず、1位の「123456」ですが、キーボードの配列から入力のしやすさが考えられます。キーボードの一番上の段を左から順番に押せば「123456」になります。その他には、キーボードの一番左の列を上から順番に押した「1qaz2wsx」や桁数を増やした数字などが挙げられています。
次に、2位の「password」ですが、文字列としてパスワードが使われているようです。ちょっと音声だけでは伝わりにくいのですが、アルファベットでpasswordと打った文字列の、最初のPを大文字にしたり、末尾に数字を追加したり、一部を数字に置き換えたりした文字列などが挙げられています。
最後に、3位の「000000」ですが、これはシンプルに短時間で入力できることから同じ文字が選ばれていることが考えられます。その他には、0を別の文字に変えたり、2種類から3種類の数字を連続で並べたりした文字列などが挙げられています。
その他には、何らかの日付を連想させる年号であったり、人名やスポーツ、アニメ、アーティストなどに関連するパスワードが多く見られたようです。なお、6桁の文字列が多く見られるのは、パスワードの最低文字数が関係しているかもしれません。
安全なパスワードを設定するためには、パスワードマネージャを利用することが有効です。また、利用するサービスからパスワード自体を使わない方法が提供されていれば、積極的に利用してみましょう。
最後に、そもそも論として、パスワード自体が脆弱であるという考え方があります。理由はパスワードを設定するのはあくまでも人だからです。よって、生体認証などパスワードを使わない認証方法が提供されていれば、使用するサービスの重要度に応じて検討してみてもいいかもしれません。
今回は、危険なパスワードと安全なパスワードについてお届けしました。最も身近なセキュリティ対策であるパスワードですが、今回の配信を聞いて心当たりがある方は、これを機にパスワードの変更をお願いします。
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