こちらの記事は、セキュリティ専門家の松野によるニュース解説ラジオ「今日の10分セキュリティラジオ」の放送内容を文字に起こしご紹介しています。
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)ナショナルサイバートレーニングセンターは4月19日、若手セキュリティイノベーターの育成を目的としたプログラム「SecHack365」の2022年度受講生の募集を発表した。(記事はこちら)
【お届けするニュースはサイバーセキュリティ専門ニュースサイト「ScanNetSecurity」の提供でお送りしています。】セキュリティ人材の創出を目的としたプログラムについて発表されています。コミュニティや教育の一環として行われるハッカソンや、社会で活躍する各人材の役割について説明します。
国立研究開発法人情報通信研究機構NICTでは、2017年度から若年層を対象とする「SecHack365」を開講、25歳以下の学生や社会人から40名程度を公募選抜し、1年間の長期ハッカソンで研究開発を行なっています。募集人数は40名程度で、受講費用・指導費用は無料ということです。イベントの日程は6月から翌年1月までに15日間で行い、2023年3月に成果発表会を行うということです。
ハッカソンとは、ハックとマラソンをかけ合わせた造語で、チームを組んでアイデアを持ち寄り、1日から1週間程度の短期間で集中してシステムやアプリケーションなどを開発し、成果を競うイベントです。一定期間、作業に没頭することで日常にはない発見ができることもあります。
我々は日々、様々なタスクを並行して抱えており、意識をして時間を確保しないと特定の何かに集中して取り組むことは思った以上に困難であると言われています。その結果、一つ一つの目標に対して成果を十分に出せないジレンマに陥ることがあるかもしれません。特に、質の高い作業が求められる仕事では、その傾向が顕著であることが考えられます。
ハッカソンでは、一定期間を集中して作業することによる事業創出や教育の目的以外にも、同じテーマで集まった仲間同士によるコミュニティー形成などを目的として行われることが多く、組織の枠を超えた人間関係を築くことができることも期待されています。
研究者と技術者の違いは、役割や志向であると考えられます。文部科学省の発表から引用しつつ、もう1人追加して、経営者との違いも含めて説明します。
文部科学省が発表した「技術者の養成・確保に関連した主な意見」で、研究者と技術者の定義について「研究者と技術者の違いは、研究者については、企業でいえば新しい製品、新しい何かを作り上げるWhat志向、工場の技術者はいかに効率化、合理化、品質安定化を行うかというHow志向。」と述べられています。それぞれ分解して説明します。
今回は、ハッカソンが開催される目的や、研究者、技術者、経営者の役割について説明しました。セキュリティも技術者だけでなく、研究者や経営者、そして消費者の全員が社会課題に向き合うことで、難局を乗り越えることができます。これからも皆さんと一緒に、全員参加のセキュリティをどう実現するかについて考えていきたいと思っています。
今日の10分セキュリティラジオにて毎週月・水・金にセキュリティの最新ニュースを取り上げ解説を行っています。隙間の時間の情報収集にぜひお役立てください!
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