こちらの記事は、セキュリティ専門家の松野によるニュース解説ラジオ「今日の10分セキュリティラジオ」の放送内容を文字に起こしご紹介しています。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は7月8日、Windows 8.1 のサポート終了に伴う注意喚起を発表した。(記事はこちら)
【お届けするニュースはサイバーセキュリティ専門ニュースサイト「ScanNetSecurity」の提供でお送りしています。】Windows 8.1のサポートが終了するということです。ご利用中の方は他のOSへ移行することを検討しましょう。
マイクロソフト社が提供する OS「Windows 8.1」のサポートが2023年1月に終了します。また、同社が提供する「Windows 7」「Windows Server 2008」「Windows Server 2008 R2」もサポート終了から3年が経過したため、拡張セキュリティ更新プログラムの提供も終了するということです。
IPAによると、サポートが終了したOSを使用し続け、危険度の高い脆弱性が新たに発見された場合は、製品ベンダによる修正等の対応が期待できず、セキュリティリスクの解消が不可能となり、脆弱性を悪用した攻撃による情報漏えいや意図しないサービス停止等の被害が生じる可能性が高くなると警告しています。対策として、サポートが継続している後継または代替のOSへ移行するよう呼びかけられています。
サポートが終了したOSやソフトウェアを使い続ける場合、脆弱性が発見されても修正プログラムが提供されない可能性があることを理解する必要があります。
拡張セキュリティ更新プログラムとは、マイクロソフト製品でサポート終了日を過ぎても製品を使い続ける必要があるユーザにとって最後の手段です。 製品のサポート終了日から最長3年間は緊急と重要のセキュリティ更新プログラムが提供されます。
IPAによると、2021年7月から2022年6月までの期間に「Windows 8.1」「Windows 7」「Windows Server 2008、2008 R2」で発見された脆弱性の約2割は深刻度が高かったということです。つまり、今後もこのペースで脆弱性が発見されたとすると、1年以内に緊急度の高い脆弱性が発見される可能性が高く、拡張セキュリティ更新プログラムの提供が終わった後は、修正プログラムが提供されず、脆弱性が放置された状態で、攻撃者に悪用されてしまう可能性があることになります。
サポートが終了するOSやソフトウェアを使っている場合、バージョンアップや別製品への移行を検討することが必要です。また、サポート終了日はあらかじめ予想することができるため、前もって対応を計画しておきましょう。
皆さんもよくお使いかもしれません、Windows 10 HomeおよびProは、2025年10月14日にサポートが終了します。このサポート終了日は2015年7月のWindows 10が発売された時点で決められていました。つまり、計画的な移行をするための情報は、常に公開されていたことになります。
ただし、Windows 10のバージョンによっては、2022年中にサポートが終了してしまう場合がありますので、定期的なバージョンアップを行う必要があります。また、Windows 10には、モダンライフサイクルポリシーという、継続的にサポートが提供される製品の対象となっており、2025年10月以降もサポートが継続される可能性もあります。
今回は、マイクロソフト製品のサポート終了で気を付けるべきポイントについて説明しました。
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