こちらの記事は、セキュリティ専門家の松野によるニュース解説ラジオ「今日の10分セキュリティラジオ」の放送内容を文字に起こしご紹介しています。
経済産業省は3月15日、「クレジットカード・セキュリティガイドライン」の改訂について発表した。(記事はこちら)
【お届けするニュースはサイバーセキュリティ専門ニュースサイト「ScanNetSecurity」の提供でお送りしています。】クレジットカード事業者向けのセキュリティガイドラインが改定されたことについて発表されています。クレジットカードの利用者側が気を付けるべきポイントと、セキュリティの観点でEMV 3-Dセキュアを導入するメリットについて説明します。
今回のガイドラインは、安全・安心なクレジットカード利用環境を整備するために、クレジットカード決済に関係する事業者が実施すべきカード情報の漏えいと不正利用防止のためのセキュリティ対策の取組を取りまとめたものです。
主な改定内容として、クレジットカード情報保護対策として「セキュリティ・チェックリスト」記載のセキュリティ対策について、実施や必要性の周知を求めたり、不正利用対策として、原則全てのEC加盟店における2025年3月末までのEMV 3-Dセキュア導入に向けての取組を記載しています。
クレジットカードの利用者側が気を付けるべきポイントとして、クレジットカードに関わる情報を厳重に管理することが必要です。
まず、クレジットカード番号や有効期限、セキュリティコードなどの重要な情報を第三者に教えないようにしましょう。不審なWebサイトや電話でこれらの情報を尋ねられても、絶対に伝えてはいけません。また、暗証番号には誕生日や電話番号など、第三者が推測できるものは設定しないようにしましょう。
また、クレジットカードの所在を常に把握しておくことも重要です。仮に、紛失や盗難に気づくのが遅れてしまった場合、その間に被害が拡大する可能性があります。また、物理的な所在だけでなく、入力したクレジットカード情報としての所在も把握しておくことで、Webサイトなどで情報漏洩した際に、速やかに対応することができます。
クレジットカードを利用したあとも、レシートやクレジットカードの明細をよく確認して、知らない請求がないか、定期的にチェックすることが大切です。身に覚えのない請求や不審な点があれば、すぐにクレジットカード会社に連絡するようにしましょう。
EMV 3-D セキュアを導入するメリットとして、利便性の向上やセキュリティの強化が挙げられます。
EMV 3-D セキュアとは、インターネット上でのクレジットカード決済をより安全にするために国際カードブランドが推奨する本人認証サービスです。従来の3Dセキュアよりも利便性が高く、セキュリティも強化されており、世界中で広く導入が進められています。
具体的には、リスクベース認証と呼ばれる仕組みが導入されており、クレジットカード決済に必要な追加認証が省略できる場合があるため、利用者にとってよりスムーズな決済が可能となります。また、生体認証やデバイス情報などによる認証を選択できるようになったことで、認証方式がより強固になり、不正利用のリスクを更に低減することが期待できます。
今日の10分セキュリティラジオにて毎週月・水・金にセキュリティの最新ニュースを取り上げ解説を行っています。隙間の時間の情報収集にぜひお役立てください!
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